TwitterもThreadsも技術的には同じ。イノベーティヴなことは何もない。
ITエンジニアなら誰でも作れる。
ただ、同接数千万規模を捌くことが一般人にも中小企業にもできないだけで、やっていることは全部同じといっていい。UIが違うだけ。
このガワだけ違う、というのはもうIT分野で一般的な話だ。
そこにイノベーションはない。ガワの付け替えだけがイノベーションなのである。
Amazonだって、Webページ、ECサイト自体は何もすごくないし、誰でも作れる。Amazon規模のデータベースサーバだって大企業なら普通に捌ける。
じゃあAmazonの何がすごいかといえば、結局はロジスティスクという現実の話である。
これはノウハウと技術の結晶であって、早晩マネできるものではない。だからAmazonは強い。サイトとEC技術ならパクるまでもなく、誰でもつくれるのだ。
このあたりをわかっていない人が大半である。
Twitterなんて私でも簡単に作れる。
ただ私には数千万人を捌けるサーバーが用意できないし、セキュリティや賠償はできないし、そもそも宣伝ができないので、誰も使わないのだ。
ようは新規性や技術の話ではなく、金の話なのだ。
しかし、大規模サーバーは金を払えば誰でも用意でき、セキュリティや賠償も金の話でしかない。
UIだって、センスの話でしかないが、TwitterのUIがセンスがいいかといえばそういうわけでもない。
Twitterが幅を利かせているのは、Twitterが技術的にすごいのでも、革新的なのでもなく、単に早い段階でサービスしたからにすぎない。
これに打ち勝つには、宣伝だ。
だからメタは金を積んでThreadsを宣伝しまくった。メタほど金のある企業はほとんどないので、宣伝に金をそそげるかどうかでしかTwitterに対抗する方法はない。
このあたりがITビジネスのクソつまんないところだ。
技術で勝つとか、口コミで広まるとか、そういうのはないのだ。20年くらい前ならあったとは思うが、そんなものはもうない。
金のあるやつが勝つ。そんだけだ。
ゆえに、アホみたいな買収額が飛び交う。サービスのブランド名を買うためだけに巨額が動くのである。技術を買うわけではない。設備を買うわけでもない。
いってしまえば、ITビジネスはキャラクタービジネスに似ている。
GAFAMだなんだと騒いでいるが、よく見てみるがいい。
GAFAMの設立年を。ここ最近勃興した企業なぞないんだ。
Appleは1976年創業である。
設立から47年も経っており、もう半世紀になろうとしている。しかもITという21世紀後半に急成長した分野であることを鑑みれば、「老舗」だ。新顔のFacebookですら2004年で、20年も経っている。
いいか?
ITビジネスでどこかが新しく参入できると思うな。IT業界は技術で決まらないんだから。
金で決まる。正確には宣伝で決まる。
売れる売れないは性能で決まらない。うけるうけないも性能では決まらない。
ChatGPTのオープンAI社も2015年設立で早晩起業して急成長したわけでもない。そもそもMSが資金を入れまくった企業だし、創業者にイーロンマスクもいることからわかるように、裸一貫技術で成り上がった企業ではない。
GPTの技術自体は革新的だが、この技術を引っ提げて既存のGAFAMを打倒する! みたいなことはできない。
私自身はPGだが、IT分野ほどつまらん世界はないと思う。