EV化は脱炭素の話じゃない。
まずここが間違い。
エコも違う。
これはショックレー以降の半導体置き換えの流れのひとつにすぎない。
たとえば、FAは従来物理リレーとケーブルのつなぎ替えで行われてきたが、これはPLCやModbusネットワークに置き換わった。これは物理リレーの半導体化である。
モーターもブラシレスモーターという半導体制御のモーターに置き換わった。
カメラも撮像素子が撮像管やフイルムではなく、CCDやCMOSに置き換わった。
タイプライターはワープロそしてパソコンへ。
手紙は電子メールへ。
発電も火力や原子力でタービンを回す方式から、ソーラー発電という半導体式発電が新たに加わった。
電話もアナログ交換機からIP電話になった(移行中)。
レコードはCDになった。そもそも蓄音機は物理的な凹凸をスピーカーに変換していたが、CD以降はDACによることになった。
振り子(さげふり)やひずみゲージで測定していた自動車試験・土木や研究目的の計測はレーザーやMEMS(正確には半導体ではないが、半導体技術で製造される)に置き換わりつつある。
自動車もバイワイヤ制御に多くの部分がなっており、エンジン自体も、もはや機械制御ではない。半導体が常時監視し、最適なタイミングで発火させている。
これがモーターに置き換わり、動力としての電気がパワー半導体によって供給されるようになる、というだけの話である。
つまり、シリコン化がより進むという話だ。
逆に言えば、EV化は必然に流れであり、離散的な現象ではなく徐々に進んできた置き換えのすぎないので、何も革新的ですらない、とすら言える
今点滅するだけの子供のおもちゃもバイメタルやリレーではなく、電子回路が入っている。
あらゆるものが半導体化していく過程のひとつだ。
そもそも、電源とスピーカーのふたつは半導体化があまり進んでいない分野だった。どちらも出力の大きいものは従来の方式(100年以上変わらない)が用いられていた。しかし、トランスが半導体に置き換わるのだ。これがEVの話だ。
ソーラー発電の画期性もエコやクリーンではなく(環境破壊的だし)、半導体式発電ということにつきる。これは他にはない発電方式だ。
結局どの発電方式も、古式ゆかしい発電機を回すのだ。最終的には。
原子力発電をよくわかっていない連中も多いが、原子力で作った熱で湯を沸かして、発電機(タービン)を回しているだけだ。アホみたいだろう??? 手回し発電機と同じなんだよ。サイズが違うだけで、本質がさ。
ソーラーの画期性は、家庭で火力発電や原子力発電は危険性や設備面から無理だし、水力と風力は可能だが、どちらも一家庭を賄うには大きなモノが要る。
ソーラーは屋根だけで一家庭を賄える。
これは家庭の電力が系統電力から分離されることを示唆する。
私に知る限り、このことに言及している有名人も著作もない(マイナーどころは多分ある。このブログのように)。
EVも見当違いの脱炭素だのエコだのと、それに異を唱える(エコじゃない!)ネトウヨみたいな連中との戦いだが、どっちも見当違いだ。
見当違いな争いが世界中で行われているが、自動車会社自身は「わざと」そういう議論にもっていった疑惑がある。
「2025年前後に日本の新車市場はようやく電動車の普及が5割に届くかどうかです。ただし、そのほとんどはハイブリッドで、EVは2%前後。世界市場でも20%程度だと予測しています。EVやFCEVは技術や価格、インフラ整備など課題が山積しており、普及には相当な時間が必要になる。自動車メーカーはどこも10年以上先を見越して開発をしていますが......たぶん私のこの話に全然納得されていないと思いますので、正解がわかる2025年前後にまたお会いしましょう(笑)」
「エコカーの定義にもよりますが、LCA(ライフサイクルアセスメント)の思考が大切です。要は製造、使用、リサイクルまでのライフサイクル全体を考えるわけです。それを踏まえて言うと、EVはCO2の排出量が少なく、環境負荷が低いとは言い難い。ましてや日本は火力発電です。仮に再生可能エネルギーを使用したとしても現状では......。本気で脱炭素を目指してEVを普及させるのなら、あらゆる技術のブレイクスルーがないと成立しません」
EV化で本来安くなるはずの車を高級路線(SDGsやエコと絡め、補助金を出しやすくするなど)で売るための方便だったのだ。
ユーロ圏だって、別に日本勢に勝てないからのEVに賭けているというのも果たして本気だったのか??
ワンチャン狙って言ってただけじゃないだろうか?
阿呆な大衆を騙すために。
そして実際、日本の大衆は釣られたし、世界中が釣られた。